はじめて兆まで届く劣情
メイド服、着たいです。
ごめんなさい。違うんです。脛の毛は剃りますよ。気持ち悪いなんて言わないでください。そんなこと言われたら私結構悦んじゃうタイプの者なんです。
そうじゃなくって、深夜テンションっていうものも、世の中にはある訳じゃないですか。ある、どころの騒ぎじゃなく、もう大通りをわがもの顔で闊歩なさってる訳じゃないですか。この時間帯。午前1時ですけども。
今宵も私めはその深夜テンション様に謁見しておりまして(なんかいかがわしく聞こえる)、帰りにお土産のお品物を頂いたのですがそのお品物と申しますのが前述した「メイド服着用欲求」にてございます。
私は何も悪くないんです。
生きていく上で、いつもの自分では気恥ずかしくて出来ないことをするために、何かの設定になりきることって、意外と重要なスキルだと思うんですよね。私は「気持ちのコスプレ」と呼んでいるんですけど。嘘ですけど。今思いつきましたけど。
例えば、自分を慰める(婉曲表現)とき、まあいつも通りでもいいんだけどいつもよりちょっと贅沢したい、強い快感を得たいとき。誰も見ていないのに脚をMの字に開いて、対して感じやしない(人による)乳の首根っこひっ掴んで、よれよれのTシャツの裾唇にくわえちゃったりしながら、するじゃないですか。皆さん恥ずかしいから言語化しないんでしょうが。(したことない方は是非してみてください。男女問わず。最高なので)
それと同じことで、私だってたまにはこの使い所もないのに無駄に頼もしい肩幅と逞しい腕毛脛毛その他もろもろ削ぎ落とし、純白の白いレースとフリルとリボン、きめの細かい艶々タイツで心まで可愛いぷにもちやわすべなおんなのこになりきってみたいんですよ。
おとこのこでもいいです。